多くの人でにぎわう名古屋城=名古屋市中区で |
名古屋に岡崎、彦根、松本…と各地のお城の入場者が増えている。確かにかつては定番の観光地だったが、今は若い女性同士の客が目立ったり、現代風 にした時代劇の衣装を着た人が訪れたりと客層に“異変”も。名古屋市の河村たかし市長は今月、「名古屋城の天守閣を建て替えたい」とぶち上げた。なぜ、 今、城が注目されているのか。
夏休みが始まって間もない7月下旬の日曜日。名古屋城(名古屋市中区)の来場者は8千人を記録した。駐車場や天守閣のエレベーターには列ができるほどの混雑ぶり。通常の休日なら5千人が一般的で「人が多くて驚いたのは久しぶり」と職員は喜んだ。
ここ数年、若い女性同士の客が目立つ岡崎城(愛知県岡崎市)。青色で長い上着に黒いズボンにすね当てを着けたり、赤いジャケットに合皮のよろいをまとった り。戦国武将が主人公のテレビゲームから飛び出してきたようなコスプレーヤーがたびたび現れる。これらは2005年に発売され、シリーズ合計150万個を 売り上げたゲームのキャラクターの衣装だ。ゲームの武将は「イケメン(美男子)」に描かれ、特に伊達政宗や真田幸村の人気が高い。仙台や長野などゆかりの 地にも若い女性が多く訪れるようになった。
「歴女(レキジョ)」と呼ばれる歴史好きの女性たちの影響も大きい。戦国ゲームや三国志の赤壁 (せきへき)の戦いを描いた映画「レッドクリフ」をきっかけに人物や歴史に興味を持った人が「歴女」になるケースも多いといわれる。「歴女」は新聞やテレ ビなどに取り上げられ、歴史が注目される一因になっている。「歴女」を自認する名古屋市名東区の女性会社員(22)は「武将ゆかりの地に行くと、彼らと同 じ場所に立っていることに感動する」と城などを訪れる醍醐味(だいごみ)を解説する。
各自治体も、地域活性化のために城に関するイベント は力を入れている。07年に開かれた彦根城(滋賀県彦根市)築城400年記念イベントは来場者が前年比で約30万人増えた。マスコットの「ひこにゃん」は “ゆるキャラブーム”の火付け役にもなり、イベント終了後も来場者は以前を上回る。
続きはこちら・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿