石田三成伝説、真実に迫る 愛好家が独自調査、彦根の出版社が出版
◇「敗軍の将」再評価
「関ケ原の合戦」(1600年9月15日)の敗軍の将、石田三成に思い入れを持つ人たちが全国の関連史跡を巡ったり独自調査をするなどしてまとめた「三成伝説 現代に残る石田三成の足跡」(A5判、176ページ)が、同合戦にちなみ15日、サンライズ出版(彦根市)から出版された。三成ファン8人が執筆しており、関係者は「三成伝説の真実に迫る1冊」と売り込む。
編集したのはインターネット上での三成ファンの有志の集まり「オンライン三成会」。1999年の設立以来、大多数を占める一般の三成ファンや三成の縁者、歴史研究者まで全国の会員約60人がネット上での情報交換や史跡巡り、講演会を行うなど、三成像を熱く語り合っている。
「三成伝説」は同会結成10周年を機に企画し、三成の居城を研究している「佐和山城研究会」代表の田附清子さん(彦根市)や秋田市の佐藤誠さん、東京・渋谷区の石田茂さん、関ケ原の合戦ゆかりの岐阜県西美濃在住の長澤右(あき)さんら北海道から京都に散らばる8人が執筆した。
内容は、三成の生涯を追いながらゆかりの地を訪ねた第1部「三成の生涯を追って」(12章)▽三成を取り巻く人々を紹介しながら、その足跡をたどった第2部「三成をめぐる人々」(11章)の2部構成。史跡などの写真や地図を多く使っている。
「戦下手」を満天下に示したとされる三成の忍(おし)城(埼玉県行田市)水攻めについては、「三成が水攻めに批判的だった」などとする史料などから、「水攻めを主導したのは(豊臣)秀吉であって、三成ではない」「水攻めは秀吉軍にしかできない戦術であった」などと記している。NHK大河ドラマ「天地人」の主役、直江兼続との出会いも描き、名将・嶋左近や盟友・大谷吉継との結び付きも逸話を交えて取り上げている。
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