アートの窓:「ねんどになったにんげんたち」
田中敬三さん、田中徳吉さん
てのひらで小さな粘土の固まりをこねている人が、その粘土をいとおしそうに見つめている。隣のページでは、背中を床につけた体勢でズボンをたくし上げ、腕でバランスを取りながら足裏で粘土の山を踏んでいる人がいる。その視線は、余計な力がふっと抜けたような感じだ。他のページにある、水分を含んでにゅるにゅるになった粘土の感触を楽しむ人の写真からも、粘土いじりの魅力が伝わってくる。
1943年生まれの田中敬三さん=湖南市=の写真集「ねんどになったにんげんたち 第二びわこ学園『30年間のねんど小屋と4つのおはなし』」。田中さんは69年、重症心身障害児者施設「第二びわこ学園」(当時)に就職し、79年から03年に退職するまでは粘土室専任。その間、粘土活動に取り組みながら間近で“園生さん”たちの表情を撮りためた写真が、冊子にまとめられた。
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