あふぇりえいと

2009年2月10日火曜日

琵琶湖のヨシ、最盛期の65%に回復 既存植物消滅など課題指摘も

琵琶湖のヨシ、最盛期の65%に回復
既存植物消滅など課題指摘も



写真
造成が進められているヨシ帯(草津市北山田町)

  琵琶湖のヨシ回復に取り組んでいる滋賀県は10日、県ヨシ群落保全審議会を開き、ヨシ帯の面積が植栽などで戦後最盛期の65%まで回復したと報告した。し かし、委員からは、ヨシ帯造成で既存の沈水植物が姿を消した例が指摘されたほか、魚類の繁殖効果への疑問など厳しい意見が相次いだ。

 県のまとめでは、1953年に260ヘクタールあったヨシ帯は湖岸開発でほぼ半減したが、県などが植栽と消波堤の設置などの保全活動を続けた結果、2007年に169ヘクタールに回復した。

 県は造成したヨシ帯で魚類や植物、鳥類の種類が増えたことを報告し、「生態系や水質の保全に効果がある」と評価。フナなどコイ科魚類の産卵も多数確認されたとした。

 これに対し、委員の学識者や自然保護関係者からは事業の手法や効果への疑問が続出。ヨシを造成した複数の場所で、多様な沈水植物が埋められたり、姿が見えなくなるケースが指摘された。


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