当地の逸品:鮎家のあゆ巻 (鮎家) /滋賀
◇1匹丸ごと手作りの味 輪切りの美しさ、和菓子ヒントに
太さ4・5センチ、長さ22センチの大ぶりの昆布巻きは、アユを1匹丸ごと巻き込んで作った。歯ざわりは柔らかく、おなかの部分の苦みも味わえる。輪切りにして器に盛ると映え、懐石料理にも対応できる逸品だ。
誕生は、1967年の鮎家(野洲市吉川)の創業と重なる。琵琶湖のアユを使った商品の開発を進めていた斎藤利彦社長(72)がたどり着いたのは、京都の老舗「俵屋吉富」の和菓子で、あんを手巻きにした「雲龍」。菓子の勉強もした斎藤社長が、輪切りにした時の美しさを昆布巻きに生かせないかと考え、看板商品が生まれた。
当初は湯殺菌で加工していたため日持ちがしなかったが、レトルト製法を取り入れて賞味期限の延長に成功。お中元、お歳暮などの進物商品として売り出し、全国の百貨店で扱われるようになった。
北海道で採れる、肉厚の厚葉昆布を使用。水洗いして干した昆布にアユを巻いて炊き、かんぴょうで2カ所をくくって出来上がりだ。昆布は1本1本、手で巻いていく。「一時機械化も検討したが、どうしてもばらばらになってしまう」と担当者。愛情の込もった作業が必要なのだ。
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