なるほドリ:お江の肖像画はなぜ立て膝なの? /滋賀
◇戦国時代は普通の座り方 絵師が気概を表現した?
なるほドリ お正月に長浜城歴史博物館(長浜市公園町)で、お江(ごう)さんの肖像画が特別展示されていたね。
記者 そう。お江さんを描いた絵としては現存唯一の崇源(すうげん)院(江)像。お江さんは1626(寛永3)年、夫の秀忠・徳川2代将軍は寛永9年に亡くなっている。「崇源院」はお江さんを崇(あが)め、奉る意味で付けられた諡(おくりな)。この絵の制作年代は不明だけど、お江さんが亡くなった後に描かれたようだ。崇源院をしのぶために、今で言うなら遺影のようなものかな。絵は養源院(京都市東山区)の所蔵。この寺は豊臣秀吉の側室・淀殿(茶々)が亡き父、浅井長政を供養するため、秀吉によって創建され、寺の焼失後にお江さんの願いで再興されている。茶々、江ゆかりの寺だね。
Q 右足を立てて座っているけど。どうして正座じゃないの?
A 私もおやっと思った。勇ましいというか。男まさりというか。なぜ立て膝座りなのか、中近世史の専門家に聞いてみたんだ。
戦国時代の武将たちの座り方はあぐらか、立て膝。姫たちもそうだったらしい。正座は畳が普及した江戸時代から。お江さんが立て膝座りであってもおかしくはないとのこと。高貴な人にしては「ちょっとお行儀が悪いのでは」と思うのは(歴史をあまり知らない)記者さんの感覚かも、と教えられたよ。現に常高(じょうこう)寺(福井県小浜市)にある三姉妹の次女、常高院(お初)像や京極家の松の丸殿(京極龍子(たつこ)像=京都市中京区・誓願寺蔵)も立て膝姿で描かれている。
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