野洲・銅鐸博物館 市民寄贈の屏風
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滋賀県野洲市の銅鐸(どうたく)博物館は11日、市民から寄贈された近江八景図屏風(びょうぶ)が、確認できる写生画の近江八景図では最古のものと分かっ た、と発表した。写生画を確立した円山応挙の弟子吉村孝敬(こうけい)が江戸時代中期末の1799(寛政11)年に描いた作品。当時の景観も分かり貴重な 史料という。 屏風は二隻一対で、水墨画に淡い色彩がほどこされている。一方に石山寺や瀬田の唐橋、膳所城などが、もう一方には雪の比良山系や堅田の浮御堂、三井寺などが描かれている。一隻が縦118センチ、横245センチ。 博物館などによると、この作品以前の近江八景図は、実際の風景よりも優雅な構図を優先する大和絵風が主流だった。調査した大津市歴史博物館の横谷 賢一郎学芸員は「船の通行のために唐橋の橋げたの間隔が広かったことや、膳所城の松の木立の茂り具合など当時の様子が分かり、興味深い」と話す。 |
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