マンガを語ろう:琵琶湖博物館学芸員・大塚泰介さん /滋賀
◆「サルでも描けるまんが教室」 相原コージ・竹熊健太郎(小学館)
◇下品ギャグに鋭い分析力 人気作品を一刀両断--大塚泰介さん(42)
「ちんぴょろすっぽーん」。脳裏に染み付くようなギャグフレーズを飛ばすのは、全裸で珍妙なポーズをする男2人。一見して下品なギャグ漫画ですが、当時の漫画事情をパロディーで批評していく内容は、鋭い分析力に裏打ちされています。あなどるなかれ、漫画でも思考力を高められるのです。読めば居酒屋で花咲く「漫画論議」でも勝てるようになりますよ。
出会いは89年、京都大学農学部で学んでいたときのこと。5年間住んでいた学生寮には大量のコミックがあり、流行作品にとどまらず少女漫画も軒並み読破しました。その時に雑誌に連載されていたのがこの「サルまん」。以来、10回は通読したと思います。
主人公は作者を模した2人組の男で、「スター漫画家になって日本を支配する」ことをもくろみます。どうしたら「ウケる」作品を描けるのか。画法やストーリー展開を学ぶ中で、世間のヒット作品に共通パターンがあることを喝破し、痛烈なギャグで皮肉ります。
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