さわ・たかみつ 米スタンフォード大研究員を経て京都大教授、同大経済研究所所長などを歴任。著書に「グリーン資本主義」など。 67歳。 |
滋賀大の新学長に今月、経済学者の佐和隆光氏が就任した。専門の計量経済学の分野で世界的な業績を残す一方、近年は環境経済学の研究を進 め、多くの著書を出している。世界の抱える環境問題や滋賀でめざす教育について聞いた。(高久潤)
――どのような大学を目指しますか。
「環境問題を重視する滋賀県の大学として、環境問題の研究を滋賀大の『顔』にしたい。一言で環境といっても、研究する分野は経済学や自然 科学など多岐にわたる。滋賀大には教育学部があるが、環境教育の必要性は高い。世界的にも関心の高い環境問題と滋賀という地の利を生かした戦略を打ち出し ていきたい」
「大学とは大学でしか学べないことを学ぶ場であるとの認識を強調したい。例えば英国のオックスフォード大やケンブリッジ大で人気のある学 科は歴史学科だ。大学の4年間で歴史的なものの見方を身につけ、実学はオン・ザ・ジョブ・トレーニングで、というのが英国式の考え方。教養に満ちあふれた 専門的職業人を養成する場にしたい」
――1997年の京都議定書の採択から、2020年に90年比で温室効果ガスを25%削減するという「鳩山イニシアチブ」まで、環境政策 の流れをどうみますか。
「京都議定書は、温室効果ガスの削減を先進国に義務づけたという点で画期的だ。20世紀は経済発展・成長の世紀。電力と石油を使って発展 した世紀の終わりになって、20世紀のシンボルとも言うべき二酸化炭素の排出削減、すなわち従来型の経済成長との決別を決意したことは意義深い」
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