現場から記者リポート:米原の「みらいつくり隊」 何かを創り出すのが使命 /滋賀
米原市の集落再生応援隊「みらいつくり隊」。同市が採用した隊員5人は過疎・高齢化の課題を抱える市内山間部の集落で活動を始めた。隊員らは集落の人たちと一緒に何を再生させるのだろうか……。私は雪解けの伊吹山を右手に見ながら、奥地の姉川上流域へ向かった。【桑田潔】
◇山間部の人たちと一緒に 新たな絆で集落再生
都会暮らしの人たちから多数の応募があり、市が1人採用枠を増やして発足した隊員は大阪市淀川区の早川鉄兵さん(29)▽同市平野区の田仲訓(さとる)さん(40)ら、東京、大津、京都、大阪在住の5人。月15万円が支給され、約2年間をめどに、地元の住民グループ「東草野まちづくり懇話会」「姉川せせらぎ懇話会」の人たちと一緒に農耕などの共同作業に加わる。今月1日の委嘱式で、泉峰一市長は「親子の絆から地域の絆へ」と隊員らを激励した。
同市曲谷(まがたに)地区で、早川さんは越して来た空き家の床板を張っていた。「きょう、集落の大工さんが手伝いに来てくれます。ガスも電気も一つ一つ。楽しいですよ」。金沢市出身の早川さんはフリーカメラマン。大工や専門学校・洋裁教員の経験もあり、昨年冬、集落親子の姿を撮り続けるアメリカ人の写真家、ブルース・オズボーンさん=神奈川県在住=の助手として米原を訪れ、「この豊かな自然と集落の人たちの人柄に心を動かされた」という。早川さんの夢はこの地で写真を撮り続け、休校中の東草野小学校甲津原分校(甲津原地区)を有効活用することだ。「子どもたちがまた戻って来て、そこを楽しく使えるような分校にしたい」と目を輝かせた。
早川さんが居候する甲賀地区の空き家には田仲さんが入居。田仲さんは果実栽培・加工や地域特産物のネット販売の経験がある。甲賀地区は収穫キウイなどの果物を使ったフルーツソースが特産品で、田仲さんは「シーベリーの実を使ったジャムもできないか、畑をお借りしてやってみたい。手作りせっけんの製造・販売も」と、新居を特産物販売の店舗にしたいという。
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