東近江で商家再生 600坪、青年僧1人で
◇教林坊住職・広部さん「何年かけてもやり遂げる」--地域活性化も視野
百数十年前に建てられた商家の復興に取り組む青年僧がいる。近江八幡市安土町の石の寺・教林坊住職、広部光信さん(39)。商家は江戸初期から続いた近江商人の草分け的存在の豪商、松居久右衛門の旧宅(東近江市五個荘竜田町)。40年余り無人で、かつて威容を誇った邸宅は廃屋と化していた。「取り壊さず、直してこそ価値がある。この手で当時に近い姿に再生させてみせる」と話す広部さんに思いを聴いた。【斎藤和夫】
広部さんが旧松居邸を知ったのは2年前。荒れ寺の教林坊を復興し、寺ゆかりの香道教林坊派を興して間もなくだった。香道関係者から当主が屋敷を譲渡したいという話を聞き「香道を広める場にうってつけ。五個荘地区の観光拠点にもなり、地域の活性化につながる」と再生への思いをふくらませた。
旧松居邸は敷地約600坪、建坪は約200坪。竜田神社の前にあり、小川沿いに庭園を板塀で取り囲んで川戸を設け、萱葺(かやぶ)き屋根の母屋がある。付随して1872(明治5)年築の2階建て屋敷や奥座敷、漬物小屋が建ち並び、5棟の蔵が往時をしのばせる。1924(大正13)年には竜田神社に参拝した久邇宮邦彦親王が宿泊。その際増築した大理石の風呂や水洗トイレも残る。
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