あふぇりえいと

2011年11月28日月曜日

東近江の妖怪と不思議話「中野の河童相撲」

東近江の妖怪と不思議話「中野の河童相撲」


東近江の妖怪と不思議話「中野の河童相撲」

中野村(現在の滋賀県東近江市中野町)には、昔から河童が棲んでいるという噂があった。ある時、中野村の畑で度々胡瓜が盗まれる事件が発生した。酷い時に は、一晩のうちに大量の胡瓜が盗まれることもあった。胡瓜は河童の大好物なので、胡瓜泥棒の犯人は河童ではないかと、村人は目星をつけていた。

  「今夜こそ、胡瓜泥棒を捕まえよう」と、村人を総動員して、畑を監視することにした。そして、夜明け前に、何処からとも無く、身の丈6尺(1.8m)の大 河童が現れた。「それっ!」と、河童を取り囲んで、「胡瓜を盗むのを止めてくれ!」と村長が河童と交渉してみた。河童は「ワシと相撲を取って、勝ったら盗 むのをやめてやる」と言い放ち、頭を左右に振ると頭の上の皿から水を村人に浴びせた。すると、村人の足腰の力が抜け、皆その場にへたり込んでしまった。そ の間に河童は胡瓜をどっさり抱え、逃げ去ってしまった。

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