写真展:故・増山さん、撮り続けた7万コマ--米原で「山の向こうの物語」 /滋賀
◇沈む古里、岐阜・旧徳山村の緑、子ども…還暦で初めてカメラ手にし
巨大ダムに沈んだ旧徳山村(現岐阜県揖斐川町)の自然や笑顔の子どもたちを撮り続け、7万コマのネガを残して亡くなった「カメラばあちゃん」・増山たづ子さんの写真展「山の向こうの物語」が、米原市春照の同市伊吹山文化資料館で開かれている。水没する古里を愛し、コンパクトカメラに収めた数々の作品は訪れる人たちに感動を与えている。【桑田潔】
◇「亡き夫にも」90点展示
増山さんは1917(大正6)年、同村生まれ。太平洋戦争で夫と息子が戦死。戦後は村で民宿「増山屋」を営み、初めてカメラを手にしたのは60歳の時だった。貯水容量日本一の徳山ダムの建設計画が地元に示され、増山さんは以来、徳山小戸入分校の入学式や祭り、水没前に行われた村のお別れ会などの光景を撮影した。「村はなくなるけど、(戦死とされた)お父ちゃんが帰って来たら(村を)見せないかん」。村中を回り06年、88歳で亡くなるまでカメラを離さなかったという。残された膨大なネガや写真アルバムなどは「増山たづ子の遺志を継ぐ館」(岐阜県神戸(ごうど)町)に保存された。
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